7章 塗装改修工事
3節 錆止め塗料塗り

7.3.1

適用範囲 この節は、鉄鋼面及び亜鉛めっき鋼面の塗替え及び新規の錆び止め塗料塗りに適用する。

7.3.2

塗料種別 (a)鉄鋼面錆止め塗料の種別は表7.3.1により、適用は特記による。特記がなければ屋外はA種、屋内はB種とする。ただし18節の場合はC種とする。
なお、錆止め塗料の種類は、上塗りに合わせる。ただし種類に1種、2種の別がある場合は、1回目を1種とする
(b)亜鉛めっ鋼面の錆止め塗料の種別は表7.3.2により、適用は特記による特記がなければ、A種とするただし18節の場合はC種とする。
7.3.3 錆止め塗料塗り (a)
鉄鋼面
鉄鋼面錆止め塗料塗りは表7.3.3により、種別は特記による。特記がなければ、C種とする。
 なお塗料塗付け量は7.3.2(a)による。
(b)
亜鉛めっき鋼面
亜鉛めっき鋼面錆止め塗料塗りは表7.3.4により、種別は特記による。特記がなければ、塗替えの場合はC種とする。
 なお塗料塗付け量は7.3.2(a)による。
(c)
新規鋼製建具
新規鋼製建具等の錆止め塗料塗り工法は、次による。
(1) 亜鉛めっき鋼面の下地調整はRC種とし、種別はA種とする。
(2) 1回目の錆止め塗料の見え隠れ部分は組立前の部材のうちに行う。また、見え掛かり部分は、組立後、溶接箇所等を修正したのちに行う。
(3) 2回目の錆止めの塗料塗りは、原則として、工事現場において取付け後、よごれ、付着物を除去し、補修塗り後に行う。ただし取付け後塗装困難となる部分は、取付けに先立ち行う。
(4) 鋼製建具等で、両面フラッシュ戸の表面板裏側部分(中骨、力骨等を含む)の見え隠れ部分
(d)
新規鉄骨
新規鉄骨等の錆止め塗料塗り工法は、次による。
(1) 1回目の錆止め塗料塗りは、製作工場において組立後に行う。ただし組立後塗装困難となる部分は、組立前に錆止め塗料を2回塗る。。
(2) 2回目の錆止めの塗料塗りは、工事現場において建方及び接合完了後、よごれ、付着物を除去して行う。
なお、塗装に先立ち、接合部の未塗装部分及び損傷部分は、よごれ、付着物を除去し補修塗りを行い、乾燥後、2回目を行う。


表7.3.1 鉄鋼面錆止め塗料の種別 →関西ペイント対応製品
種別 錆止め塗料その他 塗付け量
kg/u
標準膜厚
(μ)
適用
規格番号 規格名称 種類
A種 次のいずれかによる 屋外、屋内
JIS K 5622 鉛丹さび止めペイント 1種 0.17 35
2種 0.14 30
JIS K 5623 亜酸化鉛さび止めペイント 1種 0.12 35
2種 0.10 30
JIS K 5624 塩基性クロム酸鉛さび止めペイント 1種 0.12 35
2種 0.10 30
JIS K 5625 シアナミド鉛さび止めペイント 1種 0.12 35
2種 0.10 30
JIS K 5674 鉛・クロムフリーさび止めペイント 0.10 30
B種 JIS K 5621 一般用さび止めペイント 1種 0.09 35 屋内
C種 JPMS-21 水系さび止めペイント 1種 0.11 30 18節

(注) 1. JPMS-21は、日本塗料工業会規格である。


表7.3.2 亜鉛めっき鋼面さび止め塗料の種別
種別 錆止め塗料その他 塗付け量
(kg/u)
標準膜厚
(μ)
適用
規格番号 規格名称
A種 JIS K 5629 鉛酸カルシウムペイントさび止めペイント 0.10 30 屋外、屋内
B種 JASS 18
M-109
変性エポキシ樹脂プライマー 0.14 40 屋外、屋内
C種 JPMS-21 水系さび止めペイント 0.11 30 19節
(注) 1. JASS 18 M-109 は、日本建築学会材料規格である。
2. JPMS-21は、日本塗料工業会規格である。



表7.3.3 鉄鋼面錆止め塗料塗り
工程 種別 塗り工法その他
A種 B種 C種
下地調整 表7.2.2によるRA種
表7.2.2によるRB種
1 錆止め塗料塗り
(下塗1回目)
全面に塗付ける。
素地露出部分のみ塗付ける。
2 研磨紙ずり 研磨紙 P120〜220
3 錆止め塗料塗り
(下塗2回目)
全面に塗付ける。


表7.3.4 亜鉛めっき鋼面の錆止め塗料塗り
工程 種別 塗り工法その他
A種 B種 C種
下地調整 表7.2.3によるRA種
表7.2.3によるRB種
1 錆止め塗料塗り
(下塗1回目)
全面に塗付ける
亜鉛めっき露出部分のみ塗付ける。
2 研磨紙ずり 研磨紙 P220〜240
3 錆止め塗料塗り
(下塗2回目)
全面に塗付ける。